脚本は書けた。では次は何を。
完成した脚本とクランクインのあいだを埋めるのが制作準備です。地味で、しかし撮影が滑らかに進むか崩れるかを決める仕事です。インディー映画の多くは、脚本が悪くて、あるいは芝居が悪くて失敗するのではありません。準備が悪くて失敗します。
この記事は、抜けが出ないように、プリプロダクションの各段階を順に追います。
プリプロダクションの日程
インディーの長編なら、最低でも 8〜12 週間のプリプロダクションを見てください。各段階は重なりますが、大きな流れはこうです。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 脚本の分解 | 脚本からあらゆる要素を抜き出す:出演、ロケ地、小道具、衣装、特殊な要件 |
| 予算 | 分解を、予備費を含む資金計画に変える |
| キャストとロケ地 | オーディション、ロケハン、許可の取得 |
| スケジュール | キャストの空きとロケ地のまとまりを軸に撮影日程を組む |
| 絵コンテ | ショットを視覚化し、ショットリストを作る |
| 最終準備 | 香盤表、機材の発注、稽古、下見 |
すべてが互いに影響します。予算はスケジュールに効き、ロケ地は予算に効き、キャストの空きはロケ地に効く。準備が直線ではなく反復になるのはそのためです。
脚本の分解:土台
制作準備は脚本の分解から始まります。脚本を読み通し、手配し、作り、借り、雇い、日程に載せる必要のある要素をすべて洗い出します。
各場面から抜き出すもの:出演(誰が出るか、エキストラ、特殊技能)、ロケ地(屋内/屋外、固有の要件)、小道具(芝居に使うもの、装飾、消耗品)、衣装(場面ごとの衣装、つながり)、メイク(通常、特殊、特殊造形)、特殊機材(スタント、車両、カメラの装置)。
従来はこれを、色分けした蛍光ペンで脚本を読み込むことで行いました。場面ごとに分解シートを作ります。徹底してはいますが、途方もなく退屈です。
plotwell では、その塗り分けを AI がやります。脚本を読み込ませれば、AI が全場面を分析し、登場人物、ロケ地、小道具、時間帯、特殊な要件を自動で抜き出します。手作業なら一日かかることが数分で終わります。そして脚本を直せば、分解もそれに合わせて更新されます。
予算
分解は、何が必要かを教えてくれます。予算は、何なら払えるかを教えてくれます。
インディーの標準的な予算配分はおおよそ、ライン上(脚本、監督、キャスト)に 20〜30 %、制作(スタッフ、機材、ロケ地)に 30〜40 %、ポストプロダクション(編集、音、色、VFX)に 15〜25 %、そして予備費に 10 %。予備費は絶対に削らないこと。何かは必ず起きます。
plotwell の予算分析では、費目別の支出を追い、見積もりと実績を比べ、どこが超過しどこが余っているかをひと目で確認できます。表計算の混乱の代わりに、目で見える画面があります。

キャストとロケ地
キャスティングは、トリートメントに書かれた明確な人物像から始まります。plotwell は人物プロフィールから、登場する場面、セリフの頻度、身体的な要件を含むキャスティング用の資料を自動で組み立てます。交渉に入る前に、各俳優が何日必要かが正確に分かります。
ロケハンには、出入り、音、光、許可、つながりを考える必要があります。plotwell では、各ロケ地がそこで撮る場面にひもづきます。ロケ地ごとに何日必要か、許可の状況はどうかを見られますし、AI で参考画像を作って、ロケハン担当や美術と構想を共有できます。
スケジュール
撮影スケジュールは、何を、いつ、どの順で撮るかを決めます。基本方針は、場面をロケ地でまとめる(カンパニームーブを減らす)、俳優の空きを尊重する、夜間撮影はまとめる、天候に左右される屋外にはカバーセットを用意する、そして余裕を組み込むこと。
デイ・アウト・オブ・デイズ(DOOD)は、撮影全体を通して各俳優がいつ必要かを示す表です。plotwell は脚本の分解からこれを自動で作るので、俳優の重なりや日程の衝突がひと目で分かります。
香盤表
香盤表は、その日どの場面を撮り、何時に集合し、どこへ行き、誰が必要かをスタッフ全員に伝える日ごとの計画です。
plotwell はスケジュールから直接香盤表を生成します。場面の情報、出演の要件、ロケ地の詳細を自動で引いてきます。表計算のあいだでデータを写す作業はもう要りません。きちんとした PDF に書き出してチームに配れます。

plotwell での制作準備
plotwell は、完成した脚本からカメラを回せる状態まで運ぶために作られています。退屈な整理仕事を引き受け、あなたが創作の判断に集中できるようにする道具です。
AI による脚本の分解
蛍光ペンで脚本を読み込む代わりに、plotwell の AI が脚本を分析し、制作の要素をすべて自動で抜き出します。登場人物、ロケ地、小道具、衣装、時間帯、特殊な要件。手作業で何時間もかかることが、AI なら数分です。
脚本が変われば分解も変わります。場面を編集すれば、制作の要素もそれに応じて更新されます。
場面ごとの分解画面
分解画面は、作品全体を場面単位で構造化して見せます。各場面の出演、ロケ地、小道具、要件がひと目で分かります。費目で絞り込めば、屋外の夜の場面すべて、特定の俳優が出る場面すべて、特殊機材が要る場面すべてを取り出せます。
ロケ地の管理
プロジェクトのすべてのロケ地を、制作に効く情報とともに管理します。住所、連絡先、許可の状況、使える期間、写真。plotwell はロケ地をそこで撮る場面にひもづけるので、各ロケ地に何日必要かが正確に分かります。
AI の画像生成で、ロケ地の視覚的な参照を作れます。求める見た目を言葉で説明すれば、美術やロケハン担当と共有できる参考画像が手に入ります。
人物とキャストの管理
脚本から抜き出された人物には、登場する場面が自動でひもづきます。デイ・アウト・オブ・デイズがひと目で分かります。キャスティングの進捗、俳優の空き、契約のメモを、創作としての人物設計の隣で管理できます。
AI を使った絵コンテ
現場に出る前にショットを視覚化します。ショットを平易な言葉で説明すれば、plotwell が AI で視覚的な参照を生成します。場面ごとに一連のショットを組み立て、ショットの種類、アングル、動きの情報をつけられます。絵コンテはそのまま現場のショットリストになります。
予算の分析
制作予算を目で見て管理します。費目別の支出、見積もりと実績の比較、超過や余りの所在。plotwell の予算機能は、制作期間を通して根拠のあるお金の判断を助けます。
香盤表の生成
スケジュールから直接、香盤表を生成します。plotwell が場面の情報、出演の要件、ロケ地の詳細を引いてきて、きちんとした香盤表を作ります。表計算のあいだでデータを写す必要はありません。
AI による制作文書
plotwell の AI で制作の文書を作れます。
- 脚本からのシーン分解
- キャスティング資料のための人物の説明
- ロケハン担当のためのロケ地の要件書
- 日報のひな型
AI はあなたの作品の文脈を理解しています。脚本全体、人物、制作データにアクセスしているからです。
リアルタイムの共同作業
プロジェクトを各部門の責任者と主要スタッフに共有できます。全員が同じデータで動きます。助監督はスケジュールを、衣装は衣装の分解を、プロデューサーは予算を見る。変更はリアルタイムで同期するので、誰も古い情報で仕事をしません。
すべて書き出せる
分解、スケジュール、香盤表、絵コンテを、きちんとした PDF に書き出せます。現場に持っていく、出資者に共有する、スタッフの資料に綴じる。
プリプロダクションのチェックリスト
これを総合チェックリストとして使ってください。各項目は本撮影の前に終えておくべきものです。
脚本
- 決定稿を確定
- シーン分解が完了
- すべての要素を洗い出し、分類済み
事務
- 予算を確定
- 資金を確保
- 保険に加入
- 制作会社または事業体を設立
キャスト
- 全役柄が決定
- 契約が成立
- 俳優の空きを確認
ロケ地
- 全ロケ地を確定
- 許可を取得
- ロケ契約に署名
- テクニカルスカウトを実施
スタッフ
- 各部門の責任者を確保
- 全スタッフを確定
- 契約が成立
スケジュール
- 撮影スケジュールを確定
- デイ・アウト・オブ・デイズを配布
- カバーセットを確保
創作
- 絵コンテ/ショットリストが完成
- 稽古を実施
- 衣装合わせが完了
- 小道具と装飾を手配
段取り
- 機材を発注
- 移動手段を手配
- ケータリングを予約
- 初週の香盤表を配布
プリプロダクションについての本当のところ
プリプロダクションは、素人の現場が自ら正体を明かす場所です。準備された撮影とそうでない撮影の違いを、スタッフは肌で感じます。やるべきことをやってあれば、撮影日は集中して効率よく進みます。やっていなければ、毎日が火消しになります。
準備に投じた時間は、現場で取り戻す時間です。そして現場の時間は、映画づくりで常にいちばん高い時間です。
