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脚本術

脚本の書式の整え方: 2026年の完全ガイド

2026年2月12日8 分で読了

初めての短編でも、十本目の長編でも、脚本の書式を正しく整えることは譲れません。読み手、プロデューサー、エージェントは特定の書式を期待していて、そこから外れると、台詞を一行も読まれないうちに経験不足が伝わってしまいます。

このガイドでは、業界標準の脚本書式について知っておくべきことをすべて扱います。

書式が大事な理由

正しく整えられた脚本には二つの役割があります。

  1. 読みやすさ。 業界の読み手は何百本もの脚本を処理します。標準の書式は、レイアウトではなくあなたの物語に集中させてくれます。
  2. 尺の見当。 正しく整えられた1ページは、おおよそ上映時間1分に相当します。この慣習のおかげで、誰もが一目で尺を見積もれます。

基本の要素

柱(シーンヘッダー)

新しいシーンはすべて柱から始まり、三つのことを伝えます。内景か外景か、場所、そして時間帯です。

INT. 喫茶店 - 昼

EXT. 駐車場 - 夜

INT./EXT. 車内(走行中)- 同時刻

ジョン・オーガストが『ビッグ・フィッシュ』でどう扱っているか見てみましょう。

INT. ウィルの寝室 - 夜(1973年)

EXT. 焚き火 - 夜(1977年)

INT. ブルーム家の玄関ホール - 夜(1987年)

括弧のなかの年号だけで、「SUPER:」やタイトルカードを使わずに時間を飛んでいると分かるところに注目してください。

ルール:

  • 常に大文字(日本語なら記号部分を統一)
  • INT. か EXT. を使う(両方なら INT./EXT.)
  • 場所と時間帯はハイフンで区切る
  • 場所の表記は統一する(同じ場所を「喫茶店」と「カフェ」で行き来しない)

ト書き

ト書きは、画面で見えるものと聞こえるものを書きます。現在形で、視覚的に、そして贅肉なく。

『ビッグ・フィッシュ』からの見事な例です。

ウィル・ブルーム(3歳)が目を見開いて聞いている。
父エドワード・ブルーム(40代、ハンサム)が
その話を語る。どの仕草をとってもエドワードは
実物より大きく、細部のひとつひとつを
まったく揺るぎない確信とともに描写する。

わずか三行で、登場人物、二人の関係、そして映画全体のトーンが分かります。

コツ:

  • 常に現在形(「歩いた」ではなく「歩く」)
  • カメラが捉えられるものだけを書く。内心は書かない
  • 長い段落は読みやすさのために3〜4行の塊に割る
  • 人物の初登場時は名前を目立たせる

人物名

台詞の上に中央揃えで、常に大文字(日本語なら統一表記)で置きます。

                    エドワード
          そんな憶測や迷信を、私は
          真に受けてはいなかった。

台詞

その人物が話す言葉を、名前の下に字下げして置きます。

短く保つこと。 現実の人間は完全な文やモノローグでは話しません。どの一行も、人物を明かすか、話を進めるか、できれば両方であるべきです。

『ビッグ・フィッシュ』のこのやりとりを見てください。

                    リトル・ブレイブ
                  (戸惑って)
          指ですって?

                    エドワード
          金だ。

一語です。エドワードにはそれで足ります。笑いを取り、彼の見世物じみた性分を明かし、話を前に進めます。

ワキ(括弧書き)

台詞のなかに挟む短い指示で、使うのは控えめに。

                    ウィル
                  (低く、しかし譲らず)
          やめさせてくれ。

ワキは、言い方が文脈から明らかでないときにだけ使ってください。それなしで読んで通じるなら、書かないことです。

トランジション

CUT TO: や DISSOLVE TO: といったトランジションは、ほぼ時代遅れです。柱が変わればカットが入ることは分かるので、現代の脚本ではほとんど使いません。SMASH CUT TO: や MATCH CUT TO: は、そのつなぎ方自体が語りの一部であるときにだけ使ってください。

ページレイアウトの仕様

要素 左マージン 右マージン
1.5インチ 1インチ
ト書き 1.5インチ 1インチ
人物名 3.7インチ なし
台詞 2.5インチ 2.5インチ
ワキ 3.1インチ 2.5インチ
トランジション なし 1インチ(右揃え)

ページ設定: Courier 12pt、US レター(8.5インチ × 11インチ)で印刷。

よくある書式のミス

  1. カメラ指定。 「CLOSE UP ON」や「PAN TO」といったショットの選択は、基本的に監督に委ねてください。読み手は物語を体験したいのであって、ショットリストを読みたいわけではありません。語りの上でどうしても特定のショットが要るなら、ト書きのなかに織り込んでください。
  2. 文字の壁。 ト書きは短く歯切れよく割ってください。余白は味方です。
  3. ワキの使いすぎ。 俳優を信じてください。台詞から感情が明らかなら、(怒って)は要りません。
  4. 人物名の揺れ。 ひとつに決めて通してください。サラ、チェンさん、母、と行き来しないこと。

plotwellの脚本エディタでAIによるシーン拡張を確認する画面

plotwellで脚本の書式を整える

マージンの幅を覚える必要も、タブ位置と格闘する必要もありません。plotwellの脚本エディタが書式をすべて自動で処理します。

  • 打ちながら自動整形。 柱のあとにEnterを押せばト書きに切り替わります。人物名を打てば、次が台詞だと分かります。
  • 要素の自動判別。 「INT.」と打てば、plotwellはそれを即座に柱として認識します。
  • AIのインライン補完。 書いている最中に、AIが台詞、ト書き、シーン描写の続きを提案します。脚本の書式とプロジェクトのトーンを理解しているので、提案は一般論ではなく自然に馴染みます。キー一つで受け入れるか、そのまま打ち続けて無視できます。
  • AIによるシーン生成。 シーンで何が起きるべきかを説明すれば、AIが正しい脚本書式で初稿を書きます。柱、ト書き、人物名、台詞が正しく整った状態で返ってくるので、あとは磨くだけです。
  • 既存の脚本を取り込む。 Final Draft(.fdx)や Fountain(.fountain)のファイルを読み込めます。plotwellが解析して、正しい書式を自動で当てます。
  • 業界標準のPDFに書き出し。 ワンクリックで、正しいマージン、Courier、ページ番号の整ったPDFができます。タイトル、著者、連絡先を入れたプロの表紙も付けられます。
  • シーン番号。 制作用の稿ではシーン番号の表示を切り替えるだけ。手で番号を振る必要はありません。
  • リアルタイム共同編集。 複数のライターが同じ脚本を同時に進められ、カーソルと在席状況が見えます。誰が打っていても書式は一貫します。

エディタが裏で書式のルールを引き受けるので、あなたは書くことに集中できます。

早見表

  • : INT./EXT. 場所 - 時間帯
  • ト書き: 現在形、視覚的に、1ブロック3〜4行まで
  • 人物名: 台詞の上に中央揃え
  • 台詞: 字下げして、自然な話し言葉で
  • ワキ: 最小限に、明らかでないときだけ
  • トランジション: めったに要らない、右揃え

次は何を

書式は土台です。次は、そこに良い物語を入れてください。ゼロから始めるなら、ページを書き出す前にビートシートでシーンの見取り図を作ってみてください。初稿に何週間も注ぎ込む前に、構成の問題を早く見つけられます。